ドリップしたコーヒーが薄く感じたら、最初に粉量と出来上がり量を確認します。粉を増やす前に、レシピの「お湯」と「出来上がり」を取り違えていないか見直しましょう。
分量が合っているなら、次はお湯が落ちる場所、その次に挽き目や抽出時間です。一度に全部を変えず、同じ豆でひとつずつ確かめると、次の一杯で何が変わったかを見やすくなります。
目次
まず「量が薄い」のか「味の印象が違う」のかを見る
水っぽく、コーヒーらしい味が弱いと感じる場合と、苦味が控えめで物足りない場合は、同じとは限りません。普段飲んでいる豆と今回の焙煎度が違うなら、味の好みの差も考えます。
キーコーヒーのQ&Aでも、薄くなる要因として分量・蒸らし・注ぐ位置・挽き目・抽出時間などを挙げています。見た目が明るい、苦味が弱い、といった一点だけで抽出の失敗とは決めません。
出典:キーコーヒー「ハンドドリップしたコーヒーが薄く/濃くなります」
確認する順番は、分量から注ぎ方へ
| 順番 | 確認すること | 次の一杯で試すこと |
|---|---|---|
| 1 | 粉と注湯量・出来上がりがレシピ通りか | 同じレシピの指定へ戻す |
| 2 | お湯が紙の縁へ流れていないか | 粉へお湯が当たるように注ぐ |
| 3 | 蒸らしで粉に乾いた部分が残っていないか | 選んだ手順の湯量で粉全体を湿らせる |
| 4 | 挽き目とお湯の落ちる時間が変わっていないか | 粒度か注ぎ方のどちらかひとつを調整する |
この順番は、家で原因を切り分けやすくするための確認案です。特定の症状から原因を断定する表ではありません。
粉量と出来上がり量を、同じレシピで揃える
1杯分の粉で大きなマグを満たしていれば、レシピより量が増えているかもしれません。「1杯」という名前より、gとmLの指定を見ます。
粉24g・出来上がり240mLのレシピを、粉24g・注ぐお湯240mLと読み替えると、違う条件になります。逆に、注湯量160mLの指定なのに、出来上がりが160mLになるまで注ぎ足すのも別の条件です。
粉・注ぐお湯・出来上がりの区別は、分量と測り方の記事で整理しています。初めは、好きな器具のひとつのレシピを選び、豆や挽き目も含めて条件を揃えましょう。
蒸らしに注ぐ分も、総注湯量に含めます。粉を入れる前の湯通しのお湯は、抽出前にサーバーから捨てる別のものです。残したまま抽出してしまうと、出来上がりへお湯が混ざります。
紙の縁ではなく、粉へお湯が当たっているか
お湯を注ぐときは、注ぎ口から出た線がどこへ落ちているかを見ます。紙だけの部分に沿って流れていないか、粉の一部分だけへ集中していないかを確認します。

粉全体を湿らせる最初の注湯は、蒸らしの準備でもあります。乾いたところが残ったからといって、決めた量を無視して大量に注ぎ足すより、次の一杯で細くゆっくり行き渡らせるようにします。
注ぐ順序は器具の手順と合わせてください。V60の淹れ方と、点滴から始めるコーノ式の淹れ方は、同じ操作へまとめません。
分量が合っていたら、挽き目と時間を記録する
いつもより粗く挽いていないか、同じ粉量なのにお湯が早く落ちていないかを見ます。ただし、早く落ちたから原因は挽き目、と一つに決めることはできません。注ぐ勢いやフィルターの違いもあるので、普段との変更点を先にメモします。
自分で挽く場合は、同じ豆・粉量・注ぎ方を保ち、挽き目を少し変えてみる方法があります。すでに挽いてある粉なら、まず分量と注ぐ場所を揃え、粒度変更の代わりに注ぎ方を確認します。粒度と注ぎ方を同時に変えず、試すものをひとつ選びます。
お湯の温度も確認項目ですが、いきなり温度だけを上げれば解決すると決めつけません。使う器具や豆に合わせて選んだレシピの温度へ揃え、温度・時間・粉量を一度に動かさないようにします。
アイスは、氷や加水も含めて確認する
アイスコーヒーの場合は、抽出直後の量だけでなく、氷が溶けた分や後から足した水も見ます。ホットの出来上がり量と、冷やした後の出来上がり量を同じ条件として比べないようにしましょう。
コーノ式で淹れるアイスコーヒーでは、ホットとは別の分量と急冷の手順を紹介しています。アイスが薄いと感じる場合は、採用したレシピの粉量・抽出量・冷やし方をセットで見直します。
次に淹れるときは、粉量、注いだ量か出来上がり量、挽き目、抽出時間をメモしてみてください。まず分量を揃える。その次に、変えたい操作をひとつ選ぶ。この順で見ると、道具を買い替える前にも確かめられることがあります。
