コーヒーの蒸らしで膨らまないのはなぜ?時間と湿らせ方の見方

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蒸らしてもコーヒーの粉が大きく膨らまないからといって、それだけで失敗とは限りません。膨らみには、豆の焙煎度や焙煎後の日数、粉に残っているガスも関わります。

まず見るのは、粉全体へお湯が行き渡っているかどうか。見た目の膨らみを大きくすることより、選んだレシピの量で粉を湿らせ、次の注湯へつなぐことを意識してみてください。

蒸らしは、次のお湯を行き渡らせる準備

ハンドドリップの蒸らしは、最初のお湯を粉へ行き渡らせてから、次を注ぐまでの工程です。粉をお湯と触れ合わせ、ガスを逃がしながら、その後の抽出を進める準備をします。

THE COFFEESHOPの解説でも、蒸らしをガスを逃がすことと、その後のお湯が行き渡るようにする準備として説明しています。大きく膨らんだこと自体を、味がよくなる保証とは扱っていません。

出典:THE COFFEESHOP「コーヒー豆が『蒸らし』で膨らまない時は?」

膨らみは、焙煎度や日数でも変わる

焙煎した豆にはガスが含まれています。その量や抜け方は同じではなく、浅煎りか深煎りか、焙煎からどれくらい経っているかによっても、蒸らしの様子が変わります。

違う豆へ替えた日に、いつもの豆と同じ膨らみにならなくても、それだけで保存に失敗したとは決めません。袋に焙煎日が書かれていれば確認し、まず同じ豆の中で、日が経ったときの様子や味を比べると変化を追いやすくなります。

よく膨らむ豆でも、粉の一部が乾いたままなら、お湯の行き渡り方を確認する余地があります。逆に、膨らみが控えめでも全体が湿っていれば、膨らませようとしてお湯や待ち時間を増やす前に、レシピの続きへ進みます。

最初は、膨らむ高さより乾いた部分を見る

ペーパードリップで蒸らすときは、粉の表面をならし、選んだレシピの最初のお湯を注ぎます。紙だけの縁に沿って流すのではなく、粉へお湯が当たっているかを見てください。

①粉へお湯を行き渡らせる②湿った状態で待つ③次の注湯へ進む蒸らしの3工程のイラスト
蒸らしの流れを示すイラスト。①粉へお湯を行き渡らせる ②指定の時間を待つ ③次の注湯へ進む。膨らみと液面は模式図で、時間や湯量は選んだレシピに合わせます。
見えた状態確認したいこと
一部だけ色が明るく、乾いた部分が残る注ぐ場所が偏っていないか、最初の注湯量が指定通りか
全体が湿っているが、大きく膨らまない豆の焙煎度や焙煎後の日数、いつもとの条件の違い
よく膨らむが、味が物足りない分量や注ぎ方など、蒸らし以外もレシピに沿っているか

この表は家庭で確認する視点です。見た目から豆の鮮度や味の良否を判定する基準ではありません。表面だけで内部の状態が全部分かるわけでもないので、淹れた後の味と記録も合わせて見ます。

何秒待つかは、採用するレシピに合わせる

蒸らしの時間は、器具とレシピに合わせて選びます。全日本コーヒー協会の三つ穴ペーパードリップの例なら、粉12gに最初のお湯20mLを行き渡らせ、20秒ほど蒸らしてから次の注湯をする流れです。

この20秒や20mLを、すべての粉量・器具に共通する指定として移し替えないようにします。粉を多く使うときは、採用するレシピの最初の注湯量も確認してください。

出典:全日本コーヒー協会「ペーパードリップ式」

計時するときは、レシピがどこから時間を数えているかも見ます。最初に注ぎ始めてからの時間なのか、注ぎ終えてから待つ時間なのかを、同じ「30秒」として混ぜないようにしましょう。

気になる味を調整するときも、蒸らし時間と粉量、挽き目、温度を一度に変えない方が、違いを追いやすくなります。まず一つの手順で淹れ、変更したいところをひとつ選びます。

蒸らしのお湯は、抽出の量に含める

蒸らしで注いだお湯は、総注湯量の一部です。最初に20mL注ぎ、あとから指定の総量をさらに全部注ぐ、という足し方をしないよう、分量の書かれ方を確認します。

蒸らし中にサーバーへ落ちたコーヒーも、抽出の一部として残します。粉を入れる前に器具を温めたり、ペーパーを湯通ししたりしたお湯とは別のものです。湯通しのお湯は抽出前に捨て、蒸らしの抽出液と混ぜません。

量の見分け方は、粉・お湯・出来上がり量の記事で整理しています。総注湯量と出来上がり量を分けて見ると、蒸らしの分を二重に足す読み違いも防ぎやすくなります。

器具が決まっていたら、具体的な注ぎ方へ

大まかな蒸らしの役割が分かったら、手持ちの器具の手順を確認しましょう。V60の淹れ方と、点滴から進めるコーノ式の淹れ方では、最初のお湯の当て方や進め方をそれぞれ紹介しています。

味が薄いことが気になっているなら、薄いときの確認順へ。蒸らしだけで原因を決めず、分量から順に見直す入口になります。

次の一杯では、豆の焙煎度、分かれば焙煎日、粉量、最初の注湯量、待つ時間をメモしてみてください。膨らんだ高さだけを目標にせず、同じ豆と手順で、自分の飲みたい味を探していきましょう。

OD CAFE

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